BIM・IFCブログに戻る
エクスポートの修正 · 2026-06-03 · 7分
IFCファイルのサイズを削減する方法(モデルを壊さずに)
900MBのIFCはメールで送れず、開くのに延々と時間がかかり、コーディネーターのビューアーをクラッシュさせます。たいていは70〜90%削減できますが、安全な方法は一部だけです。後工程で必要なデータを壊さずにIFCを軽量化する方法を解説します。
IFCファイルのサイズを削減する方法(モデルを壊さずに) — IFC Viewer Online article cover
サイズの大きすぎるIFCファイルは、日々の悩みの種です。メールで送るには大きすぎ、開くのに時間がかかり、ブラウザーのビューアーをクラッシュさせがちです。幸い、IFCファイルは冗長な情報だらけなので、大幅な削減が可能です。ただし落とし穴があります。可逆で安全な方法もあれば、受け手が必要とするデータを捨ててしまう方法もあるため、どの順番で試すかが重要になるのです。
- 90% — 達成可能な削減率
- 6× — IFC4とIFC2x3のジオメトリサイズ比
- 0件のデータ損失 — ifcZIPによる
- 500MB — ビューアーの一般的な上限
まずは安全に:可逆な方法
1. ifcZIP(データ損失ゼロ)
ifcZIPは、IFCファイルを1つ格納した標準的なZIPファイルにすぎません。モデルには何の変更も加えず、すべてのエンティティ、プロパティ、GUIDがそのまま保持されます。IFCに対応したツールなら、そのまま開けます。IFCは冗長なテキスト形式なので、圧縮率が劇的に高くなることも珍しくありません。ファイルを受け渡すときは、必ず最初にこれを試しましょう。
2. IFC2x3ではなくIFC4でエクスポートする
IFC4では、複雑なジオメトリを、IFC2x3の重いB-rep(境界表現)ではなく、テッセレーションされたメッシュ(IfcPolygonalFaceSet)で表現します。詳細な意匠モデルなら、同じモデルでもIFC4のほうが数分の1のサイズになることがあります。受け手のツールがIFC4に対応していれば、コストゼロで削減できるわけです。詳しくは、このブログのIFC2x3とIFC4の比較をご覧ください。
次に絞り込む:エクスポートする内容を減らす
最も大きく、かつ安全に削減できるのは、受け手が必要としないものをエクスポートしないことです。これは意図した非可逆の削減、つまりモデルの範囲を意識的に絞り込む作業なので、恣意的にではなく、BIM実行計画(BEP)や分野ごとのモデル要件に従って行ってください。
- 1つの巨大な統合ファイルではなく、分野ごとにエクスポートします。設備(MEP)のコーディネーターが家具を必要とすることは、まずありません。
- 必要なLODを下回る詳細は省きます。自分の図面のためにモデリングした器具、留め具、細かな造作などです。
- プロパティセットは、指定されたものに限定します。すべての要素に付いた巨大なカスタムPsetは、積み重なると大きな容量になります。
- 2D注釈、一般モデル、読み込み専用の参照ジオメトリは除外します。
ジオメトリの最適化
それでもファイルが重い場合は、ジオメトリ自体を最適化できます。繰り返し現れる要素の重複を排除して、何千個もの同一のボルトや手すり子が1つのメッシュを参照するようにし、過剰にテッセレーションされた曲面を簡略化します。これを自動で行うツールもあります。ポイントは、この処理で変わるのがモデルのデータではなくジオメトリの表現だという点です。それでも、処理後には必ず検証してください。
軽量化した後に確認する
何を削除したにせよ、軽量化したファイルが健全であることを確認してください。ファイルを開き、空間階層が残っているか、必要なプロパティがそろっているか、Health Score(ヘルススコア)が必要な水準を保っているかをチェックします。サイズを減らした結果、納品できない状態になってしまっては本末転倒です。
軽量化したモデルが健全なままか確認する
削減したIFCを開き、階層、プロパティ、Health Scoreが削減後も保たれているかを、送る前に確認しましょう。
IFC2x3 · 2.4 MB
インタラクティブなIFCビューアーを開く
目的が小さいファイルを納品することではなく、巨大なモデルを表示することだけなら、本当の問題はファイルサイズではないかもしれません。ビューアー側の対処法については、大きなIFCファイルでブラウザーがクラッシュする理由をご覧ください。
IFCファイルのサイズを削減する方法(モデルを壊さずに)